歯周病治療の最初に行う治療で、歯石除去を行います。歯石によって歯周病になるわけではなく、歯ぐきや歯を支える骨が歯石に付着した細菌に感染することで歯周病になります。歯石は細菌の付着・繁殖がしやすいため、まず歯石を取り除くことが、歯周病治療の第一歩となります。初期の歯周病であれば、歯石を除去しただけで改善する場合もあります。
まず、レントゲンを撮影し、歯周組織の検査・診断を行います。その後、歯石除去を行います。最後にブラッシング指導をします。
次回以降の来院で、1回目に除去できなかった方の歯石除去を行います。再度ブラッシング指導を行います。
その後の来院で、経過観察を行います。この時点で歯ぐきの炎症が治まっていれば、治療は終了です。但し、今までと同じブラッシングを行っていたら、再発する可能性は非常に高くなりますので、再発しないように改めてブラッシング指導を行います。また、その後も3~6か月に1回は定期検診に来ていただくことをお勧めします。
※歯石の除去は、上の歯と下の歯の2回に分ける場合があります。
残念ながら、歯周基本治療で完治しなかった場合、次のステップに移ります。麻酔を施し、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間にできた溝)の深い部分まで入り込んだ歯石を除去します。本数が多い場合は、複数回に分けて治療を行う場合があります。
歯周外科治療後、再度ご来院いただき、経過観察を行います。歯ぐきの炎症が治まっていれば治療は終了ですが、やはりブラッシングの指導を行い、定期的な検診は必要となります。
これまでの治療でも改善されない場合、麻酔を施し、歯ぐきを切開して歯石や歯周病菌を除去します。また、重度の歯周病の場合、治療の結果、抜歯せざるを得なくなる場合もあります。その際は、抜歯後にブリッジや義歯などで失った歯を補う治療を行います。